第3回 溶接について学ぼう~組み合わせ編~

2024年03月15日

前回、電極について詳しく学んだきゃっぱくん。
今回から、抵抗溶接で使われる電極以外の部品を学んでいきましょう。

【各部の名称と組み合わせ】
一般的なスポット溶接の組み合わせとして、図のようにキャップチップ・シャンク・ストレートホルダーで構成されています。

シャンクについて説明をします。
弊社製品のシャンクは、ベリリウム銅を使用しています。これは、前回学んだ各部品同士の張り付きを防ぐためです。
また、ベリリウム銅は高強度・高耐久性に優れているため、加圧時の衝撃に耐えるためにも使用されています。

一般的なシャンクは「ストレートシャンク」ですが、ストレートシャンクでは溶接できないコの字のワークなど、異形のワークには下図の「オフセットシャンク」を使用します。

溶接部品の組み合わせ方法には、テーパーが多用されています。
テーパーとは、円錐のような先細りの形のことで、部品同士を組み合わせるための方法として各部品に施されています。

従来、組み合わせたい部品の基準径・テーパーが同じでなければ、組み合わせることはできません。
そこで、簡単にテーパー切り替えが可能な「切り替えホルダー」の出番です。
テーパーが異なる部品同士でも、切り替えホルダーを間に挟むことで組み合わせることができます!

【電極部品の交換】
電極に使用される銅や銅合金は、比較的硬度が低いため無理やり外すのではなく、取り外し専用工具を使用することで簡単・安全に外すことができます。
弊社では、取り外し専用工具として「キャップチップ外し」を販売しています。
これを使用することで、キャップチップ・シャンクのテーパー部分を傷つけることなく外すことができます。

今回はここまで。
次回のコラムでお会いしましょう!

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