第11回 新光機器を知ろう〜溶接用周辺装置開発の道〜
2026年09月16日
皆さん初めまして。代表取締役専務の蕗澤です。
今回は、技術開発室の室長として、新光機器が誇る溶接用周辺装置についてご紹介したいと思います。
当社では、抵抗溶接用電極や、アーク溶接用電極などを数多く開発・製造・販売しております。
それ以外にも、溶接機・溶接ロボット周辺の付属アイテムや、ポカヨケ装置、生産補助装置など多岐にわたり手掛けております。
今回は、それら製品の一部をご紹介していきます。
【PCナット&ボルトテスター】

プロジェクションナット、プロジェクションボルト、プロジェクションカラーなどのセット不良を通電前に判別する装置です。
本装置は、ガイドピンの加工距離の位置情報を「詳細デジタル表示化」したポカヨケ装置です。
デジタル表示単位は0.1mm単位ですが、装置内部では0.01mm単位で測定しており、非常に高精度で判別することができます。
本装置が開発されるまでは、上部電極に物理的なポカヨケ構造を組み込んだり、ガイドピンが過度に押し上げられた場合に、下部電極の下部に組み込まれた部品がさらに下にある接点に触れるかどうかで、裏返しナットやナットの種類違いなどを判別している装置がほとんどでした。
しかし、判別できる事象に限界があることや、精度や安定性に不安があり、溶接業界の中でも新しいポカヨケ装置の登場が期待されていました。
現在は、日本だけでなく海外からも多数注文をいただいており、ロングセラー製品となっています。
【PCチップチェンジャー】

ロボットによる点打ち抵抗溶接に使用されるキャップチップを、使用済みのものから新品のものに自動交換する装置です。
ロボットの普及が急ピッチで進められていた頃、キャップチップの交換作業は、まだまだ人が手工具を使用して行っている溶接ラインが大半を占めていました。
そこには、生産効率や安全性など多方面で問題を抱えており、自動化が待ち望まれていました。
しかし、どのような方法を取れば安定性をキープでき、水漏れやキャップチップ・シャンクを傷つけることなく交換を行えるのかなど、様々な課題が累積していました。
そこで、解決の一手となったのが、当社で製造・販売を行っている手動用キャップチップ外し工具でした。
本工具は、キャップチップを取り外す際に、キャップチップとシャンクのテーパー部分の摩耗が極端に発生しないように考えられて設計された製品で、この設計理論を取り入れたことにより、安定性・安全性をクリアした装置を完成させることができました。
新光機器創業当時は、溶接用電極に特化し開発・製造・販売を行っていました。
それゆえに、電極類をどのように扱えば破損を起こし、不良につながってしまうかなどの知見があり、その知識や経験の蓄積が、装置類の開発に活かされ、お客様に寄り添った製品開発につながっているのではと感じます。
今回は、「PCナット&ボルトテスター」「PCチップチェンジャー」について、開発当時の状況も含めて解説させていただきました。
これを機に、新光機器が溶接用電極だけでなく、溶接用周辺装置の開発にも取り組んでいることを、皆さまに広く知っていただければ幸いです。
