第9回 溶接を学ぼう~図面編2~
2025年12月15日
前回、図面の基礎を学んだきゃっぱくん。
今回は、さらに深く図面について学んでいきましょう。
【寸法記入法】
作図する対象物の動きや組み立てなどを考えて、大きさや位置、角度などの寸法をわかりやすく指示します。寸法線・寸法補助線・寸法補助記号などを用い、寸法数値で示します。
★寸法線:長さや角度を測定する方向に平行に引き、線の両端に端末記号を付けます。基本的には、端末記号の混用はできません。
★寸法補助線:寸法は通常、寸法補助線を用いて寸法線を記入し、この上側に寸法数値を指示します。ただし、寸法補助線を用いることで図が分かりづらくなる場合は使用しなくてもよいです。

★寸法補助記号:特定の寸法を記号であらわしたもの。

★寸法数値:長さの寸法数値はミリメートル単位で記入し、単位記号は付けません。角度寸法は度の単位で記入します。
寸法はなるべく主投影図に指示し、基本的には対象物の仕上がり寸法を示しています。
工程ごとに分けて記入し、関連する寸法はなるべく一箇所にまとめます。
同じ寸法はなるべく記入しないようにします。記入したほうがわかりやすい場合は、重複寸法であることを明記して記入することもできます。
【公差】
公差とは、ものを削ったり加工する際に許される誤差の範囲を示します。
寸法だけでなく角度や形状などにも用いられ、以下の4種類があります。
★一般公差:公差の指定がない部分でも、JIS規格により許容差の規定があり、それを指します。図面に記述はありません。

★寸法公差:そのものの設計者が許容差を指定した場合の公差を指します。

★幾何公差:ものの角度・姿勢・位置・振れの公差を指します。
★はめあい公差:穴と軸のはまり具合の公差を指します。
