第2回 新光機器を知ろう~製造部紹介~
2025年03月17日

製造本部は全国に6工場を構えており、工場ごとに特色があります。今回は愛知県清須市にある製造本部と製造部・名古屋第一工場を中心に紹介します。

当社は主に銅合金の切削加工を行っています。銅は柔らかく粘り気があり、鉄・非鉄金属の中でも独特な切削感があります。純銅・クロム銅系・ジルコニウム銅系など含有内容により切粉が機械に巻き付きやすい・材料が毟れてしまうといった違いもあります。そのため専用の切削工具と機械を動かすスピードの調整など知識と技術が必要となります。銅加工経験がない転職社員や新規協力会社様は感覚の違いに最初のうちは四苦八苦しています。
三直体制の理念から製造本部はお客様に寄り添った製品を加工しています。お客様に寄り添うということはオーダーメード製品が多く、小ロット多品種となります。製造部の中心である名古屋第一工場は1個から30個程度の丸物製品を主に加工し、毎月1割以上が新規品です。毎日複数の製品を加工し、新しい製品にも挑戦できるため「実は飽きっぽい」という社員が生き生きと加工しています。

ちなみに多くの工場で注意看板や案内看板の掲示があると思いますが、当社はマスコットのきゃっぱくんを使い楽しく気分が上がるように工夫しています。


社内は自由で和気あいあいとした雰囲気です。安全靴の金額制限はありますが自分の好きなデザインを使用し個性豊かです。

また第一工場は外国人実習生も複数おり、週末に食事へ出かけたり遊びに連れて行ったりしてくれる社員もいます。
製造部のメンバーはオーラが強い常務二人、若見えする約50歳のこだわり人な部長と車バイク辛い物好き製造部課長、自腹で節分の豆まき大会を開催してくれるベテラン女性社員を筆頭に、物づくりや仕事が好きで「月刊誌PHP増刊号」様の取材を受けた今も現役の後期高齢者から20歳過ぎの外国人実習生までクセ強めです。妊娠・出産し復職してくれた女性も5名おり、働きやすい職場環境ではないかと思います。
製造本部独自の取り組みとして考案改善制度があります。業務を日々工夫し改善することは社会人として当たり前という考えもありますが、情報交換・切磋琢磨・モチベーション向上と好循環を生み出すため、小さな改善でも提出してくれた従業員には金一封を授与しています。
過去にあった改善の一つが「ゴミ分別表を掲示」するです。ゴミ分別は市町村ごとに異なるため分別ミスや廃棄方法確認の手間を省く提案が6S改善で評価され銀賞となりました。なお6Sは5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)+安全のことで、全ての改善の基本でもあるため高く評価しています。
「推進委員特別賞」も制定し、評価点に関わらず制度の趣旨を体現する改善に年間大賞を付与しています。

去年提出された改善90件以上の中から受賞したのは九州中津工場の「板材置き場の変更と搬送の改善」です。
当社は材料をメーカーから定尺材で購入しており、重量は70㎏を超えるものもあります。それらを材料置き場から切断機へ運搬・設置するさいに落下の可能性および身体的負担があることから、工場内のレイアウトを変更しキャリーリフトで安全に運搬できるようにしました。
採点ポイント規程上は銀賞ですが、安全性の大きな改善と効果を何度も確認し改善を続けたこと、他工場にも展開できる内容ということから金賞や本部長賞の改善を置いて特別賞に選定しました。
毎月10件近い提出があり、2023年12月の制度改定以前より社内の空気が前向きになりました。本当はもっとたくさん改善しているはずなので経理が困るぐらい提出してほしいところです。
実は約1年前に製造本部を大きく体制変更しました。
製造本部の中に製造部と業務部を作り、製造に特化し加工技術向上・コストダウンを目指す製造部とそれをデータ管理や検査・梱包などでサポートする業務部です。
製造本部として今後も会社が継続・発展するために行いたいことは多々あります。
製造部は原点出しプログラムの作成など立ち上げ時間短縮、加工プログラムや加工条件、使用工具を見直し、機械の回転速度を上げ加工時間短縮など、お客様が必要としている品質を維持できる範囲でどこまで短縮できるかに挑戦しています。

そして私は業務部を取りまとめる課長職を命ぜられました。上層部は思い切った決断をしたものです。
業務部として人材確保・人材成長・安心して働ける労働環境の整備を開始しました。
東日本大震災以降に安全対策を行いましたが、対処できなかった部分や外国人実習生の受け入れなど変化もありました。改めて対策を検討し始めた矢先に能登半島地震があり、被害に心を痛めつつ危険個所の多い工場環境見直しと地震経験の少ない外国人実習生のフォロー体制を整えました。
また少子化が進む中で次世代の人材確保と成長は急務です。約10年新卒採用をしない間に学卒求人状況は大きく変化ており、半ば手探りで高卒採用に向けた活動を開始しました。就職氷河期の自分は会社のホームページを探してエントリーや合同説明会へ参加して…でしたが、今は会社がInstagramやTikTokでアピールすることが当たり前。高校生向けには厳しいルールがあり、ルールを守りながら興味をもってもらうにはと頭を抱えつつ不慣れな動画作成にも挑戦しています。自分を含めシャイな従業員が多いため予想以上に動画作成は難航していますが、奇跡的に1名応募があり苦労が報われました。
来期以降も魅力を伝え応募してもらえるよう、また業務部として管理体制の強化や業務効率化など頑張ります。

なお動画は当社Instagramと高卒求人サイト「ジョブドラフト」(2026年3月まで)で閲覧することが可能です。ぜひご覧ください。
コラム作成 製造本部業務部 A.Y
ジョブドラフト https://job-draft.com/jobs/6013