第10回 溶接を学ぼう~材料編~
2026年01月15日
前回、図面について更に詳しく学んだきゃっぱくん。
今回は、材料について学んでいきましょう。
【電極は何でできているの?】
溶接を行う上で必要不可欠な電極。当社の主力製品でもあります。
特にキャップチップなどは、光沢のある特徴的な赤色をしており、これらは銅合金でできています。銅合金とは、銅を主成分とし他の金属を混ぜ合わせた合金です。
当社のキャップチップは様々な種類の銅合金を使用しており、ワークなど諸条件に合わせたキャップチップをお選びいただけます。

【銅ってどんな金属?】
まずは銅について学んでいきましょう。
● 電気をよく通す
銅は金属の中でも銀に次いで導電率が高い材料で、電気機器部品としてもよく使用されます。
この非常に高い導電率から、溶接でも先端部に使用される電極などの材料として使用されています。
●熱をよく伝える
導電性と同様、銅は金属の中で銀に次いで熱伝導性に優れており、調理器具などに生かされています。
溶接では、この高い熱伝導性が電極の材料として生かされており、過熱を防ぎ、安定した溶接を行うために役立っています。
● 加工性が良い
銅は、合金化することで切削加工がしやすくなる金属です。そのため、溶接用電極や歯車、ネジなど切削加工で製作されるものに多用されます。
● めっきやはんだ付けが簡単
当社の製品でも、めっき処理を行う銅製品が数多く存在します。

● 超抗菌性能
コロナ渦でも話題となりましたが、銅には細菌類を死滅させる抗菌性能があります。
この特性を生かし、ドアノブや手すり、台所用品などさまざまなものに使用されています。
【電極で使用される銅合金】
溶接用電極には、様々な特殊銅合金が使用されています。
● 耐熱合金
金属は、使用する温度が高くなるにつれしだいに強度が低くなっていきます。
通常の銅では、150℃以上で使用上問題が生じてくるため、高温でも強度が低下しない合金が必要になります。そのため溶接用電極では、銅にクロムが0.5~1.3%含まれるクロム銅を使用します。

当社ではその他にも、クロム銅にジルコニウムを混ぜたクロムジルコニウム銅や、純銅にアルミナを混ぜたアルミナ分散強化銅のキャップチップがあります。
これらはクロム銅よりも高強度で、耐久性がある銅合金です。
● 高強度合金(ベリリウム銅)
高強度合金は鋼材と同等の強さをもっており、シャンクなどに使用されます。

【その他の使用用途】
銅は、建築物・電子機器・精密機器や日用品など、加工性や耐食性の良さから様々なものに使用されています。
