第2回 SHINKO USA,Inc.を知ろう~アメリカ溶接業界の環境配慮~
2025年01月15日
SHINKO USAコラム担当の 7 です。
アメリカにおける溶接業界は、その国の広さと同様に、大変多岐にわたっています。
SHINKO USAでは現在、自動車産業を主にしていますが、溶接業というと、昨今注目を集めている、航空宇宙産業を初め、製造業、建設業と各方面で重要な役割を果たしています。
今回は、そんなアメリカではなくてはならない溶接業界の、環境への配慮についてお話ししたいと思います。
溶接作業が与える環境への影響は、有害ガス排出の可能性や微粒子の発生などが思いつかれるかもしれませんが、それに対しての規制や対策は、ここアメリカは世界でもトップといっても過言ではないのでしょうか。
第一に、OSHAと呼ばれる、労働安全管理局からの規制です。オハイオオフィスににも貼られていますが、管理局からの規制に準ずるべく、全社員が目にできる場所に安全基準のポスターが、毎年配られます。
次に、EPA,環境保護庁からの規制。これは上記安全規制とは別に、企業から排出される物に対しての徹底した廃棄処理の規制です。
この程度?と思うかもしれないですが、実際安全基準に対してはアメリカはとても厳しく、抜き打ち視察や、社員参加の講習会などが頻繁に実施されています。
国が守るべきを厳しい規制で守っていただけているのであれば、我々溶接業界は、より環境にやさしい溶接技術にアプローチ、開発していく必要があります。
例えばアメリカでは、再利用可能な材料を使用しての溶接という技術を使う企業が増えてきています。これにより、環境への負荷はかなり削減できるそうです。
アメリカでは、レーザー溶接をNASAやボーイングなどが導入、アーク溶接は、広大な土地だからこその巨大な生産ラインにおいてのロボットアーク。
航空産業では、Friction Stir溶接、摩擦撹拌溶接もアルミニウムや軽合金に適合しているとして早期から採用しています。
溶接業界の進歩は目まぐるしく進む中、環境への配慮もしっかりしてさらに活性化していきましょう!